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我が家の終活不動産

2023年11月15日  WRITER 澤野 恵


私の実家がついに売却され、両親は引っ越す事になりました。
愛知県名古屋市内の実家は国道に面していて、築70年越え。
雨漏りもひどくなってきたころに、80代後半に差し掛かった両親も自由が利かなくなってきました。


姉と兄の三人兄弟で、私以外は名古屋市内に住んでいます。
兄は数年前に自宅を売却して、隣の借家に家族で住んで両親を看てくれていました。
そんな中、両親それぞれが順番に入院することになると急に足腰が弱くなり自立した生活が難しくなってきたのが二年ほど前。


父方の祖父が建てた家を売却して施設に入ったらどうだろう?
と家族内で話が出ても父の回答はNO!
この家でずっと過ごしたいと願うばかりでした。
どこのご家庭でもそうだと思います。
先祖から受け継いだ不動産を売却するのは勇気がいる事です。
私も仕事柄、多くの不動産売却を見てきましたが悪い事ばかりではありません。
父の頭がしっかりしている間に方向性を決めた方がいいと勧めて一年。
近くに居る姉兄からは何を言ってもNOだった父は、遠方に住んでいる末娘の言葉に少しずつ耳を傾けてくれました。
最後は兄と決めたと思いますが、一つの答えが出てよかったです。


これからは同じ市内のマンション12階に住む事が決まり。
高い位置から見る風景を楽しみにしている父にほっとしました。
数日、引っ越しの荷物をまとめるのに姉と作業しましたがモノがありすぎて最初はどこから手を付けるか途方に暮れるばかり。
二日目の午後には見通しもついて、夜中に金沢へ戻ってきました。


これから、空き家は増える一方です。
必ずしも、希望額で売却できるとは限りません。
負の不動産にならないように、私達にできる事を多角的に考えていきたいと思います。 sawano