
ここでの暮らしや、農業に興味を持って薬草や家庭菜園にて毎日の食を豊にするというイメージはたっぷりあります。
ただ、私の本業は建築業なのでこの里山でゆったり毎日を過ごすという事はもうしばらくは先の事。
それらを夢見ながら、地元の方達の要望やブランド米に認定されたお米の販売方法や広めるべき戦略を考えていくとどれだけ時間があっても足りない状態です。
まだ建築許可が降りてない頃、完成後の事ばかり考えていました。
ポタジェのような畑にしたりヨガができるように大きなウッドデッキにしたり。
夜は焚火を楽しみながらハンモックでゆったり過ごす。
リタイアするまでは、このような時間はまだまだお預けですね。
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更には行政に理解いただけない壁。
二転三転と建築地を求め、地元の方に理解をしていただくも進めずの状態を見かねて農事組合法人の理事長さんからご自身の農地を提供していただきました。
田には建築できないので宅地への用途変更を許可してもらわねばなりません。
金沢市の農業振興課に半年通い、OKが出るまで十か月そこから農業委員会にて許可が出るまで三か月。
途中、これほどまでして自分の夢の現実化と地元の方々の想いを実現しないといけないのか?と何度も自問自答しました。
が、地元の皆さんと話す度に、私は必要な事をしているのだと言い聞かせ眠り、朝になると不安になる毎日を覚えています。
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私の人生の中でこれほどまでに、壁にぶち当たる案件は経験がありませんでした。お客様でなく、自分の事でしたから大変勉強になりました。
今回の里山では、土地を地主さんから所有権にて購入するのではなく一般定期借地権として51年間借りるというシステムです。
それは、一か所でも地主さんが自由に売買してしまうと大きな施設が建ってしまったり里山の環境を乱す事になりかねないからです。
宅地がとても少ない地域です。重ねて相続されているのはそこで生まれ育っていないお嫁さん達。その方は貸しても好いと仰っていただいてもそこで生まれ育ったご兄弟からのNGがあり建築地が定まらない一年でした。
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地元の農事組合法人理事や副理事とお話させていただき、共感してぜひここで定住促進のお手つだいをさせてください。と話をしたのも束の間。
私自身が、デュアルライフする場所として過ごせたらいいなぁ。と思い始めていたからです。
2019年7月47歳の誕生日に、里山の小高い丘に上がり大きく深呼吸してこの空気をいっぱい感じて、この場所を広めていく多くの方に知ってもらい高齢化された町に若い方達が定住してもらえる仕組みをつくりたい!と願った事を今も覚えています。
それから2年以上もかかるとは予想していませんでしたが。。。笑
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食事会では、古民家ともいえるごりっぱな民家の座敷にてお膳に企てられた上品なお料理でした。
なかでも天然のジュンサイ(こちらも町の中で採れるとの事)が入ったお吸い物に感動したのを今でも覚えています。
こうして、食をご提供しているのもこの町にある水と米と山菜や実りある果実が昔ながらに作られ化学肥料の入っていない純粋な里山の食材です。と意識してもらいこの町の財産である農作物を知ってもらおうと取り組まれていたそうです。
全てが丁寧に作られてお料理。
後に、これらのレシピが『いしかわのおかず』に立派に掲載されていました。
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化学肥料や農薬を使わない家庭菜園を推進する方々は、いろいろなところでつながっています。
いまから3年前、自然に恵まれたこの里山はすごい場所だ!と固定種を教えていただいた方からご連絡をいただきました。
金沢市内でありながら、棚田が広がり澄んだ水にて沢にはワサビやクレソンが自生している場所。そこで食事会を開催されるという事でお誘いを受けました。
一度訪れ、一気にファンになってしまいその景色と澄んだ空気感に包まれる里山は居るだけでリラックスできます。
ご紹介がつながり、地元の方達と話をするたびに気持ちの温かさとこの自然を守りたいという気持ちが高まってきました。
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